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帰宅すると、ルンバが部屋の真ん中で止まっている。エラーでもなく、充電切れでもなく、ただ「わからなくなって」止まっている。——最近、これが増えていた。

使っていたのはルンバj7+だ。壊れたわけではない。今も電源は入るし、動きもする。ただ、だんだん仕事をしなくなってきた。この「完全に壊れてはいない」という状態が、いちばん判断に困る。結局しばらく引っ張ってしまい、最終的にロボロックのSaros 10Rに乗り換えた。

以下はすべて、うちの環境で使ってみた感想だ。住まいの構造も使用年数も家によって違うので、そのまま当てはまるとは限らない点は先に書いておく。

この記事でわかること
・ロボット掃除機が「壊れる前に」使いものにならなくなっていった過程
・買い替えを決めた具体的なきっかけ
・乗り換えて良かった点と、正直イマイチな点

うちのルンバは、壊れたわけじゃない。でも仕事をしなくなった

少なくともうちの場合、ロボット掃除機の終わり方は、想像していたものとは違った。ある日ぱたりと動かなくなるのではなく、じわじわと精度が落ちていった。

うちのj7+の場合、それは「迷子」という形で出てきた。買った当初は、家じゅうをきちんと回って、最後はドックに戻っていた。それが、だんだん途中で止まるようになる。部屋の真ん中で、何をするでもなく静止している。掃除は半分しか終わっていない。

こうなると、帰ってきてから結局自分で掃除機をかけることになる。ロボット掃除機を使っているのに、掃除の手間が増えている——本末転倒だ。

決定打は、スロープを越えられなくなったこと

うちには7〜9cmほどの段差があって、そこはスロープを置いて対応している。この高さは、ロボット掃除機が本体だけで乗り越えることを想定した高さではない。だから、うちにとってスロープは必須の装備だ。

買った当初、j7+はこのスロープを問題なく越えていた。それが、あるときから躓くようになった。同じスロープ、同じ角度、同じ機械。変わったのは経過した時間だけだ。原因を分解して確かめたわけではないので断定はできないが、車輪やバッテリー、駆動系のどこかが少しずつ弱っていたのではないかと思っている。

これが決め手になった。「以前はできていたことが、できなくなった」——この形で変化が見えると、さすがに納得がいく。迷子のほうは「たまたま今日は調子が悪いのかも」と思えてしまうが、越えられていた段差を越えられないのは、言い訳のしようがない。

「まだ動くから」で引っ張るほうが、たぶん損だった

正直に書くと、買い替えを決めるまでにかなり時間がかかった。理由は単純で、完全に壊れていないからだ。動く機械を捨てるのは気が引ける。

ただ、あとから考えると、その期間はけっこう損をしていた。ロボットが半分しか掃除しないぶん、自分で掃除機をかける回数が増えていたからだ。ロボット掃除機を買う目的は「掃除を減らすこと」なのに、その目的が達成されなくなった時点で、うちにとっては役目を終えていた。動くかどうかではなく、目的を果たしているかどうかで判断すればよかった。

これは前にNature Remoが壊れたときにSwitchBotへ乗り換えた話を書いたときにも思ったことだが、家電の買い替えは「壊れてから」ではタイミングとして遅いことが多い気がしている。

うちの場合、乗り換えて何が変わったか ルンバ j7+(使い込んだ状態) ・途中で迷子になって止まる ・スロープを越えられなくなった (買った当初は越えていた) ・でも「壊れてはいない」 → だから判断が遅れた ▶ ロボロック Saros 10R ・マッピングして最後まで走り切る ・同じスロープを越えている (段差7〜9cm+スロープ) ・水拭きは期待したほどでは なかった 判断の基準は「動くかどうか」ではなかった ロボット掃除機の目的は、掃除の手間を減らすこと。半分しか掃除しなくなった時点で、 その目的は果たせていない。動く機械を惜しんだぶん、自分で掃除機をかける回数が増えていた。 ※すべて筆者宅・現時点での使用感です。住環境・使用年数・設定によって結果は変わります

乗り換えて、いちばん変わったこと

結論から言うと、「ちゃんと仕事を終える」。これに尽きる。

筆者宅の現時点の環境と設定では、部屋をマッピングして、順序立てて回って、最後までやり切ってドックに戻ってきている。書いてみると当たり前のことなのだが、その当たり前が失われていたからこそ、戻ってきたときの安心感が大きい。帰宅して床を見て「あ、終わってる」と分かる。それだけで、この買い替えの目的は達成されている。

段差に置いたスロープも、今のところ越えている。これは新品との比較になるので当然といえば当然だが、越えられずに止まっていた光景を毎日見ていた身としては、素直にありがたい。

勤務の時間が不規則で、家にいる時間が読めない。しかも子どもが2人いて、床で過ごす時間が長い。この2つが重なっている家では、「留守の間に、確実に終わっていること」の価値はかなり大きい。床のホコリの話でいえば、以前ダニ捕りシートを使った話も書いたが、そもそも床が定期的に掃除されている前提があってこそ、という部分もあると思う。

正直、イマイチだと思うところ

水拭きは、期待したほどではなかった。

吸引と水拭きの両用というのが売りのひとつなのだが、正直なところ「これで拭き掃除は完了」という感じにはなっていない。うっすらとした汚れは取れるが、はっきりした汚れが自動で消えてなくなるほどではない。

ただ、これについてはまだ使い方を詰めきれていない可能性が高いと思っている。水量の設定やモップの状態、床材によっても印象は変わるはずだし、そもそも自分の期待値が高すぎたのかもしれない。もう少し使ってみて印象が変わったら、この記事も更新する。

とはいえ、買い替えの目的は「吸引で確実に仕事を終えること」だったので、そこが満たされている以上、不満というほどではない。水拭きはおまけくらいに考えておくのが、うちにとってはちょうどいい距離感かもしれない。

どんな人に向いていそうか

いちばん向いていそうなのは、今使っているロボット掃除機が「壊れてはいないが、仕事を終えなくなってきた」人だと思う。まさに買い替え前の自分だ。

  • ロボット掃除機が途中で止まる・迷子になることが増えてきた
  • 結局あとから自分で掃除機をかけている
  • 家に段差があって、そこで止まってしまう
  • 留守が多く、帰宅時に掃除が終わっていてほしい

一方で、うちで使ってみた限りでは、水拭きを主目的に選ぶなら期待値を調整しておいたほうがいいと感じた。ここは床材や汚れの種類、水量の設定によって印象が変わる部分なので、あくまで自分の環境での話ではある。吸引と「確実に部屋を回りきること」を目的に選ぶなら、満足度は高いと思う。

なお価格や在庫、付属品の構成、ドックや本体の仕様は変わることがあるので、購入前にAmazonのリンク先で確認してほしい。

よくある質問

Q. まだ動くなら、買い替えないほうがいいですか?

A. 判断の基準を「動くかどうか」ではなく「目的を果たしているかどうか」に置くといいと思う。掃除の手間を減らすために買ったのに、結局あとから自分で掃除機をかけているなら、その機械は少なくともその役目を果たせていない。ただし迷子や段差の問題は、ブラシや車輪の汚れ、センサーの曇り、設定やマップの再作成で改善することもある。買い替えの前に、まず掃除とメンテナンスを試してみる価値はある。自分はここで迷って時間を無駄にしたが、逆に言えば手入れで戻る可能性も残っていたということだ。

Q. 段差がある家でも使えますか?

A. うちの段差は7〜9cmほどある。これはロボット掃除機が本体だけで乗り越えることを想定した高さではないので、スロープを置いて対応している。そしてそのスロープは、現時点で問題なく越えている。

つまり、段差が高い家では「越えられる機種を探す」より「スロープを用意する」ほうが現実的だと思う。そのうえで、本体が直接乗り越えられる段差の目安はメーカーの公式サイトや商品ページに記載があるので、自宅の段差を実際に測って照らし合わせてほしい。スロープの角度や素材、床との接続具合でも結果は変わるし、仕様は型番や改訂によって変わることもあるので、最新の情報を確認するのが確実だ。

Q. 水拭き機能は必要ですか?

A. あって困るものではないが、うちで使った限りでは、これを主目的に選ぶと期待外れになるかもしれないというのが今のところの正直な感想だ。ただし床材や汚れの種類、水量の設定で変わる部分でもある。吸引で確実に部屋を回りきることを最優先に考えて、水拭きは付いていればラッキーくらいの位置づけで見るほうが、満足度は高いと思う。

まとめ

うちのルンバは、壊れる前に使いものにならなくなった。迷子になる、段差を越えられなくなる、掃除が半分で終わる——振り返ると、こうした変化が少しずつ積み重なっていた。

同じような状態が続いているなら、まずは手入れやメンテナンスを試したうえで、それでも変わらなければ買い替えを考えるひとつの目安になるのではないかと思う。

「まだ動くから」で引っ張った期間、自分で掃除機をかける回数が増えていた。それを考えると、もう少し早く判断してよかったというのが正直なところだ。

乗り換えて得られたのは、性能そのものというより「帰ったら終わっている」という当たり前の安心感だった。地味だが、毎日効いてくる種類の価値だと思う。

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コンビニ医
消化器内科医2桁年目。胃腸・内視鏡・当直の話から、家事・時短・車・投資まで。忙しい人の暮らしを少しラクにする情報をゆるく発信。