胃カメラを怖がる人が知らない、たった一つのこと
「胃カメラ、怖くて受けられないんです」
気持ちはわかります。口からスコープを入れる、おえってなる、苦しそう——そういうイメージが先行して、何年も先送りにしている人が一定数います。
でも、そういう人たちが知らないことが、たった一つあります。
それは「鎮静剤」の存在です
眠った状態で胃カメラを受けられます。
静脈から鎮静剤を入れると、うとうとした状態になります。スコープが入っても、おえという反応が抑えられ、苦しさをほとんど感じません。検査が終わってから「もう終わったんですか?」という方が大半です。
「胃カメラが怖い」という人の不安のほとんどは、鎮静剤を使えば解決します。内視鏡医として断言できます。
なぜ怖いのか、整理しておきます
患者さんからよく聞く怖い理由は主に2つです。
「おえってなりますよね?」
なる人となりにくい人がいます。嘔吐反射(咽頭反射)の強さは個人差が大きく、スコープが喉の奥に触れると強くえずいてしまう方がいます。過去の胃カメラがつらかった人の多くはこれが原因です。鎮静剤を使えばこの反射が抑えられるため、ほとんど気にならなくなります。
「スコープって太いんですか?」
経口内視鏡(口から入れるタイプ)の直径は約9〜10mm、人差し指くらいです。「思ったより細い」という人もいれば「十分太い」と感じる人もいます。スコープ自体の太さより、異物が喉を通る感覚の方が不快感の本体という方が多いです。
なお、経鼻内視鏡(鼻から入れるタイプ)は直径約5〜6mmと細く、喉を通らないため嘔吐反射が起きにくいです。鎮静剤が使えない方や、希望される方に選択肢として提示しています。
鎮静剤を使う場合の注意点
一点だけ注意があります。検査当日は車・バイク・自転車の運転ができません。薬の影響が残るため、公共交通機関か送迎が必要です。これだけ守れれば、あとは当日寝ているだけです。
胃カメラの流れ
- 前日:夜21時以降は絶食(水・お茶はOKな施設が多い)
- 当日:消泡剤を飲んでから検査。鎮静剤を希望する場合は点滴を入れます
- 検査時間:観察のみなら5〜10分程度
- 検査後:鎮静剤使用の場合は30〜60分ほど回復室で休みます
こんな症状がある人は受けてほしい
- 胸焼け・みぞおちの痛みが続いている
- 食欲がない・体重が落ちてきた
- ピロリ菌陽性と言われた
- 家族に胃がん・食道がんの人がいる
- 40歳を過ぎて一度も受けたことがない
まとめ
胃カメラが怖くて先送りにしている人に伝えたいのは一つだけです。鎮静剤を使えば、ほぼ怖くありません。
怖いまま放置して見逃すリスクと、一度眠って終わらせるリスク、どちらが大きいかは明らかです。受けてみようと思った方は、かかりつけの消化器内科に「鎮静剤使えますか?」と聞いてみてください。
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